相続税申告の費用を安く抑える方法や報酬が安い税理士の探し方などを解説
相続税申告を専門家に依頼すると数十万円〜数百万円の報酬が発生します。少しでも費用を抑えることができる申告方法をお探しではありませんか?
今回は相続税申告の費用を安く抑える方法や報酬が安い税理士の探し方、税理士に依頼する場合の注意点について解説します。相続税申告の費用を安く抑えたい方は最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
相続税申告の費用を安く抑える方法①自分で相続税申告を行う
自分で相続税申告を行うことにより、税理士に支払う数十万円の費用を抑えることができます。
実は、相続税申告は税理士に依頼しなくても自分で行うことができる場合も多い手続きです。財産の評価、申告書の作成、書類の提出など、初めてのことで分からないことが多いですが、自分で申告するためのソフトなどを使えば、初めての方でも自分で相続税申告を行うことができる可能性があります。
ソフトを使った場合の費用は数万円で済むため、税理士に依頼するよりも費用を安く抑えることができます。
自分で相続税申告を行う方法は「相続税申告を自分で行うには?申告書を作成する方法や難しいケースを解説」の記事で解説しています。
自分で相続税申告を行うならbetter相続申告がおすすめ
自分で相続税申告を行い、費用を安く抑えたい方はbetter相続申告がおすすめです。
自分で申告するために必要な財産の洗い出しから必要書類のリストアップ、財産評価、申告書の作成・提出までシステムがサポートします。
また、システム内に専門知識などの解説もありますので、初めての方でも自分で簡単に相続税申告を行うことができます。
相続税申告の費用を安く抑える方法②報酬が安い税理士に依頼する
相続税申告を自分で行うのが難しい方は報酬の安い税理士に依頼すると費用を抑えることができます。
ただし、安さだけで税理士を選んでしまうと様々な失敗をしてしまう可能性があります。失敗しないためにも後述する注意点を守り、信頼できる税理士に依頼することをおすすめします。
また、どれだけ報酬が安くても数十万円の費用が発生することがほとんどです。そのため、費用を限りなく抑えたい場合は自分で申告することをおすすめします。
相続税申告を税理士に依頼した場合の報酬の目安
相続税申告を税理士に依頼する場合、いくらなら報酬が安いと言えるのでしょうか?
報酬の目安について解説しますので、税理士を探す際の参考にしていただけますと幸いです。
相続税申告を税理士に依頼した場合、財産総額の0.5~1%が基本報酬の相場
税理士に相続税申告を依頼する場合の報酬目安は、相続する財産の0.5~1%と言われています。もし、相続する財産が1億円の場合、50~100万円が税理士報酬の相場となります。
財産総額は、小規模宅地等の特例や生命保険などの控除を使う前や債務を含めないプラスの財産の総額とされることが多いです。平成14年3月までは、税理士法で「税理士報酬規定」が定められていましたが、現在は廃止されており、各税理士事務所が自由に報酬を設定しています。
財産総額の0.5~1%は基本報酬で、相続する財産の内容や申告期限までの日数などによって加算報酬が発生する場合もあります。
そのため、必ず初回面談の際に、基本報酬でどこまで対応可能か、どのような場合に加算報酬が必要となるのか等を確認の上、相場を参考にしながら税理士を探すことをおすすめします。
基本報酬の他に加算報酬が発生する場合もある
相続する財産の内容や申告期限までの日数などによって加算報酬が発生する場合もあります。例えば、土地の評価が1か所あたり5万円加算される場合や、申告期限まで3ヶ月以内の場合は基本報酬×20%を加算する場合などがあります。
相続税申告の基本報酬が安い税理士事務所でも、加算報酬を考慮すると相場くらいの費用になることもあります。
ホームページに費用の詳細が記載してある場合は、加算報酬の内容と金額を確認し、報酬総額がいくらになるのか考慮した上で検討することをおすすめします。
相続税申告を税理士に依頼した場合の料金表
仮に財産総額の0.5〜1%の報酬金額で相続税申告を税理士に依頼する場合の料金表を以下にまとめました。
相続する財産の総額と照らし合わせてご確認いただけますと幸いです。
財産総額 | 税理士報酬の相場 |
4000万円 | 20~40万円 |
5000万円 | 25~50万円 |
6000万円 | 30~60万円 |
7000万円 | 35~70万円 |
8000万円 | 40~80万円 |
9000万円 | 45~90万円 |
1億円 | 50~100万円 |
相続税申告を税理士に依頼した場合の加算報酬の料金表
税理士に依頼した際に発生する可能性のある一般的な加算報酬は以下の通りです。
内容 | 税理士報酬の相場 |
土地の評価 | 1か所5~8万円 |
相続人が2名以上の場合 | 1人あたり基本報酬×10% |
非上場株式の評価 | 1社あたり15万円~ |
申告期限まで3カ月以内の場合 | 報酬総額×20~50% |
相続税申告の報酬が安い税理士の探し方
相場よりも安い税理士を探す方法や探す際の注意点について解説します。
複数の税理士に見積もりを依頼する
相続税申告の費用が安い税理士を探すには複数の税理士に見積もりを依頼することをおすすめします。そうすることで各税理士の料金を比較検討することができます。
また、インターネットだけではわからない報酬の総額や担当する税理士の相性なども確認することができるので、安心して依頼できる税理士を見つけることができます。
見積もりを依頼する際は、どのような種類の財産があるのか、財産の総額はいくらか、相続人の数や相続発生日などを確認しておくとスムーズです。
報酬が安い理由を調べる
相続税申告の費用が安い税理士を見つけた際、なぜ報酬が安いのかを調べてから依頼するか判断されることをおすすめします。税理士資格を持っていても、必ず相続税に関する知識経験があるとは限りません。相続に関する知識経験が不足している場合には、後々のトラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
また、報酬が安いのは基本報酬のみで、加算報酬を加えると他の税理士よりも高くなる可能性もあります。
中には定額で安く税理士に依頼できるプランもありますが、要件に当てはまらない場合は通常料金となります。依頼するか決める前にプランの要件や加算報酬などを確認しましょう。
相続に関する知識や実績がある税理士を探す
相続税申告は相続に強い税理士へ依頼することをおすすめします。
実は、税理士の中でも法人税に強くて相続税はあまり経験がない場合も多いです。相続に慣れていないと余分な相続税の支払いが発生してしまう可能性があります。
相続税申告の実績があり、税務調査率も少ない税理士に依頼すると税理士選びで失敗する確率を下げることができます。ホームページや見積もりを依頼する際に相続税申告に関する実績などを確認しましょう。
相続税申告を安くするなら定額の税理士も検討する
相続税申告を定額料金で依頼できる税理士事務所もあります。一定の要件を満たしている場合に定額料金で相続税申告を依頼できるため、加算報酬を支払う必要はありません。見積もりを依頼しなくても料金が明確にわかることがメリットです。
税理士へ相続税申告の見積もりを依頼する際に必要となる書類
税理士へ相続税申告の見積もりを依頼する際には、相続する財産の内容や評価額のわかる書類を事前に用意しておくと円滑です。
以下の表に一般的な必要書類をまとめましたので、税理士へ見積もりを依頼する際にご活用ください。
書類の種類 | 理由 |
出生から死亡までの戸籍謄本 | 相続人の数を確定するため |
故人の名義または管理していた通帳 | 預金を確認するため |
固定資産税の課税明細書 | 不動産の評価額を把握するため |
証券に関する書類など | 金融資産を把握するため |
生命保険に関する書類など | 受け取る生命保険の金額を把握するため |
贈与に関する書類 | 生前に贈与を受けていたか、金額などを確認するため |
その他 | その他の財産や借金を確認する書類を用意する |
相続税申告の税理士報酬が高い場合は『better相続申告』でお安く申告
相続税申告を税理士に依頼する費用が高い場合は、相続税申告が自分でできる『better相続申告』のご利用をおすすめします。
申告が必要な財産の洗い出しから必要書類のリストアップ、財産の評価、申告書の作成・提出までシステムが案内します。用語の解説などもあるため、初めての方でも自分で相続税申告を完了することができます。
相続税申告の費用を安くしたい方はぜひ『better相続申告』をご利用ください。
監修者情報
徳永 和喜(公認会計士)
高校卒業して就職後、一念発起して公認会計士試験合格。
2018年から株式会社better創業メンバー取締役としてbetter相続Webアプリケーション開発に従事。公認会計士/税理士とエンジニアを兼務しながら、相続税申告の案件にも携わる。
2022年10月、経営統合により辻・本郷ITコンサルティング株式会社の執行役員就任。better相続事業部長として、自分で相続税申告や相続登記を行う方へより良いサービスの提供を目指している。