相続税申告を自分で行うためのソフトについて解説
相続税申告を自分で行う際、相続税の計算や相続税申告書の作成が難しく、時間や手間がかかります。その際に相続税申告のソフトを利用すると、時間や手間が大きく削減され、簡単に相続税申告を自分で行うことができます。
今回は相続税申告を自分で行うためのソフトの選び方や注意点、おすすめのソフトなどについて解説します。どのようなソフトを使えばよいか迷っている方は参考にしてください。
目次
相続税申告を行うためのソフトとは
相続税申告を行うためのソフトには、相続税の自動計算や申告書の作成機能が搭載されています。ソフトの種類にもよりますが、土地評価明細書や財産の評価などの機能が搭載されているものもあります。
一般の方向けから税理士などの専門家向けのソフトまであり、機能も一般の方向けと専門家向けのモノで大きく異なります。
ソフトではないですが、エクセルを使って相続税申告書を作成できるサービスもあります。ただし、エクセルの中には申告書は作成できず、相続税の計算のみ行えるものもありますので、用途に合わせてご利用ください。
相続税申告を自分で行うソフトを利用するメリット
相続税申告を自分で行うためのソフトを利用するメリットについて解説します。
メリットに魅力を感じた場合は、ぜひソフトをご利用ください。
相続税申告書の書き方を知らなくても良い
相続税申告書は枚数が多く、記載方法も複雑で、書き方を調べる必要があります。
相続税申告を自分で行うためのソフトの場合、相続人の情報や財産の金額などを入力すると自動で相続税申告書へ反映され、税務署へ提出できる状態で出力することができます。
情報を入力するだけなので、相続税申告書の書き方を調べる必要はありません。自分で申告を行うための時間を大幅に削減することができます。
相続税申告書の作り直しが簡単
国税庁のホームページや税務署で相続税申告書を手に入れ、手書きで相続税申告書を作成する場合、間違ってしまうと書き直しになります。数字や計算にミスがあると、一から申告書を書き直すという可能性もあります。
相続税申告を自分で行うためのソフトを利用すると、入力した情報を変えるだけで相続税申告書を作り直すことができます。何度も作成しなおすことができるため、手書きよりもストレスなく相続税申告書を作成することができます。
税額シミュレーションが何度もできる
相続税は財産の分割方法によって税額が変化します。ソフトには相続税の自動計算機能があるため、相続税が安くなるように財産の分割方法をシミュレーションすることができます。
何度もシミュレーションでき、その内容が相続税申告書へ反映されるため、自分で相続税の計算をして相続税申告書に記載するという手間を省けます。
ソフトにもよりますが、二次相続を踏まえた財産のシミュレーションも行うことができるため、税理士に依頼した際と同じような税額計算ができ、最も相続税が安くなる遺産分割を行うことができます。
相続税申告書作成以外の機能も充実している
ソフトによっては相続税申告書の作成以外の機能も充実しています。例えば、申告の対象となる財産の洗い出しや必要書類の解説、相続税の納付書の作成などもできるソフトがあります。
他にも相続税申告に必要な機能、他の相続手続きにも使える機能が搭載されているソフトもありますので、機能面も確認されることをおすすめします。
相続税申告を自分で行う方法を知ることでどのような機能があると役立つのか理解することができます。自分で相続税申告を行う方法は「相続税申告を自分で行うには?申告書を作成する方法や難しいケースを解説」の記事で解説しています。
家族と共有して相続税申告のソフトを利用できる
インストール不要のソフトの場合、メールアドレスやパスワードを家族間で共有すれば、家族でソフトを共有利用することができます。誰か一人が作業をしなくてはいけない状況がなくなり、相続人同士の負担を平等にすることができます。
また、相続人の誰がか遠方に住んでいる場合、書類の収集などは近くに住んでいる人が行い、遠方にいる相続人が情報を入力するといった使い方も可能です。
手書きでの相続税申告書作成や、エクセルだと共同利用が難しいため、相続人全員で作業を進めたい方はインストール不要のソフトをおすすめします。
相続税申告を行うためのソフトの選び方
相続税申告を行うためのソフトは色々ありますが、その中でもどのように選べばよいのか解説します。
自分で相続税申告を行う方向けに作られているか
相続税申告を行うためのソフトには、一般の方向けと専門家向けのものがあります。
専門家向けのソフトの場合、用語の解説などがなく、一般の方では対応が難しいケースの場合の申告書作成機能も搭載されています。そのため、一般の方には使いにくく、お金を無駄にしてしまう可能性があります。
初めて相続税申告を行う人向けに作られたソフトだと、相続税申告に関する解説などが記載されているため、一般の方でも簡単に入力を進められます。ホームページを見て、誰に向けたソフトなのかを確認しましょう。
自分にとって必要な機能が搭載されているか
相続税申告を行うためのソフトには、相続税申告書を作成するだけのものから、財産の洗い出しからサポートしてくれるものまであります。
財産の洗い出しから評価まで終っている方は申告書を作成するだけのソフト、税務調査リスクを下げたい方は申告が必要な財産の洗い出し機能が搭載されているソフトを利用すると、悩みを適切に解決することができます。
どのような機能が搭載されているソフトなのか、利用することによってどのようなメリットを得られるのかを考えてソフトを選ぶことをおすすめします。
相続税申告ソフトの入力内容や画面がシンプルで使いやすいか
入力が必要な情報や入力画面が複雑だと、入力することに時間がかかり、手間やストレスがかかってしまいます。
効率的に相続税申告を行うためにソフトを利用するので、入力のしやすさも考慮すると良いです。ホームページに入力画面の画像が掲載されていることが多いため、そちらを参考にすると分かりやすいです。
相続税申告ソフトの入力に関するサポートが充実しているか
ソフトを使っていると入力方法で迷う点が出てきます。その際にサポートを行ってくれるかどうかも判断材料となります。仮にサポートがない場合、間違った状態で相続税申告書が作成されてしまい、作成し直す手間が発生する可能性もあります。
システムの不明点を相談できるか、料金はいくらかかるのかなどを考慮してソフトを選びましょう。
自分で相続税申告ができなかった時の保証があるか
ソフトを使って自分で相続税申告ができなかった場合、税理士へ依頼することになります。その時にソフトの利用料が返金されるかどうか確認します。
返金されない場合、システム利用料が税理士報酬に上乗せされるため、初めから税理士に依頼するよりも高額になってしまいます。
返金保証があれば、初めから税理士に依頼した時の費用と変わらないです。そのため、まずは自分で安く申告できるか試してみる、ダメだった場合は通常と変わらない費用で税理士に依頼するという方法を行うことができます。
相続税申告を行うためのソフトを使う時の注意点
相続税申告を自分で行うためのソフトを使う際に注意すべきことがあります。
この点を踏まえてソフトを使うか、どのソフトを選ぶのか検討すると良いです。
申告が必要な財産の洗い出しや財産の評価は自分で行う必要がある
ソフトを使って相続税申告を行う場合、申告が必要な財産の洗い出しや財産の評価は自分で行い、ソフトへ入力する必要があります。
財産の洗い出しから評価までサポートしてくれるソフトもありますが、最終的にはソフトを使う人の判断となるため、ミスを100%防ぐことはできません。
ただし、財産の洗い出しや評価のサポート機能があるかないかで、申告漏れや評価ミスの可能性が変わりますので、心配な方は機能が充実したソフトの利用をおすすめします。
税務調査の対応は別料金になる
ソフトを使って相続税申告を行い、税務調査の対象となった場合は、自分で税務調査に対応するか、別料金で税理士へ依頼する必要があります。有料のソフトを使ったとしても、税務調査対応は保障に含まれておらず、別料金を支払うことがほとんどです。
税務調査が心配な方は、なるべく税務調査リスクを下げられる機能があるソフトを利用するか、税務調査の立ち合い費用が安いソフトを利用することをおすすめします。
相続税申告書が提出できる様式になっていない場合がある
相続税申告書の様式は年度ごとに異なっていて、亡くなった年度の相続税申告書を使う必要があります。
ソフトの中には相続税申告書の様式が改修されておらず、古いままになっているものもあります。そのようなソフトを使った場合、税務署へ提出できる相続税申告書を出力できないため、手書きや別のソフトを使って相続税申告書を作成することになります。
税務署へ提出できる様式になっているかどうか確認した上でソフトを選びましょう。
土地評価の機能が充実していない場合がある
自分で相続税申告を行う場合、土地の評価について重視される方が多くいらっしゃいます。
ソフトによって土地評価の機能が異なり、計算した結果を入力するだけのものや、補正率などを入力して計算できるものなどがあります。また、土地の評価額を計算するための書類である「土地評価明細書」を作成できるかどうかもソフトによって異なります。
土地の評価をどのくらい精緻に行いたいのか、簡単に計算したいのかによってソフトを選ぶことをおすすめします。
特殊なケースの場合、相続税申告のソフトを利用できない場合がある
相続の状況や控除の適用回数などによっては対応が難しく、ソフトが使えないケースがあります。
また、ソフトによって対応している帳票も異なっているため、ソフトの利用前に使えるケースかどうか確認されることをおすすめします。
自分で相続税申告を行うためのおすすめソフトをご紹介|無料・有料含む
ここからは相続税申告を自分で行うためのソフトを無料・有料含めてご紹介します。
better相続申告
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
相続税申告のみ55,000円(無料体験あり) | 財産の洗い出し・申告書の作成・土地評価明細書の作成など | システムの不明点は無料で可能 | 提携税理士依頼でbetter相続申告のシステム料全額返金 |
相続登記もセットで67,320円 | 不動産の名義変更に必要な相続登記の申請書もセットで作成可能な「better相続登記」の提供あり | ||
無料 | 相続税申告だけでなく、相続手続きの全体像が無料で確認できる「better相続手続きガイド」の提供あり | 相続手続きの進め方を無料で相談可能 | – |
運営会社である辻・本郷 ITコンサルティング株式会社は、相続税申告で国内トップレベルの実績がある大手の辻・本郷 税理士法人グループです。
better相続申告はただ申告書が作成できるだけのソフトではなく、申告を行うために必要な税理士のノウハウがシステムに落とし込まれており、例えば、税理士に依頼した際に初回面談で確認を行うような財産の洗い出しに関するアンケートで、申告漏れによる税務調査リスクを減らすことができます。
また、税務署に提出が必要な書類のリストアップ機能、財産の評価方法の解説、相続税の自動計算、土地評価明細書・相続税申告書の自動作成機能などもあり、自分で相続税申告を行うための機能が充実しています。
知識ゼロの方が利用して1~2か月で相続税申告書を作成しており、効率的に相続税申告を自分で行うことができるのも魅力の1つです。
初めての相続税申告で、本当に自分でできるか不安な方も多いと思いますが、万が一、途中で自分で相続税申告を行うのが難しいと判断した場合には、提携の税理士への依頼に切り替えることが可能です。
この場合、システムの利用料が全額返金されます。まずは、better相続申告を使って自分でやってみて、自分でできれば55,000円で完結し、難しい場合でも国内トップレベルの実績の税理士が全国どこでも対応可能なので、安心して利用することが可能です。
不動産の名義変更(相続登記)もセットでできる
相続が発生した際、ほとんどの場合は土地や建物の名義変更をする必要があります。そのため、相続税申告とは別に、相続登記の申請が必要になります。
better相続は、相続税申告だけでなく、相続登記のソフトもセットで利用することが可能です。他のソフトでは相続登記の申請書を作成することはできないため、相続登記も自分でやりたいと考えている方にはおすすめのサービスです。
相続税申告だけでなくその他の相続手続き全般の全体像や進め方などもわかる
相続が発生したら、相続税申告や相続登記だけでなく、役所や金融機関、保険、年金など様々な手続きが必要となります。
better相続では、様々な相続手続きの全体像や進め方がわかるbetter相続手続きガイドを提供しています。また、相続手続きで不安な点や、今後の進め方の相談などが無料相談が可能です。
相続手続きのシステムの詳細は以下からご確認いただけます。
AI相続
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
無料 | 相続税の計算・相続税申告書の作成 | 19,800円でシステムの使い方をサポート | 税理士に依頼できるプランあり |
みなと相続コンシェルが運営する相続税申告書作成ソフトです。
相続人の情報や財産情報を入力すると相続税申告書が自動で作成されます。利用料は無料となっているため、気軽に利用することができます。システムの不明点はオプションを利用することにより相談可能となります。また、税理士へ依頼できるのも魅力の一つです。
操作画面はシンプルで入力がしやすいですが、財産の洗い出し機能や税務署に提出が必要な書類のリストアップ機能などがないため、書籍などで情報を集める必要があります。また、土地評価明細書を作成したい場合は9,800円を支払う必要があります。
なお、ソフトでの相続登記やその他の相続手続きには対応していません。
ひとりで申告できるもん
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
無料 | 相続税の計算・相続税申告書の作成 | 1.1万円(税込)/1時間 | 専門家へ相続税申告を依頼可能 |
岡野相続税理士法人が運営している相続税申告書作成ソフトです。相続人や財産の情報を入力すると相続税申告書が自動で作成されます。不明点は1時間11,000円で税理士に質問することができます。
自分で申告を行うのが難しい場合は岡野相続税理士法人へ依頼することも可能です。現在はメンテナンス中のため、利用できない状態となっています(2024年8月現在)。
なお、ソフトでの相続登記やその他の相続手続きには対応していません。
2in1相続管理システム【パーソナル版】
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
5,390円(7日間無料) | 相続税の計算・相続税申告書の作成・土地評価明細書の作成 | 提携先のパートナー事務所へ依頼する必要がある | 提携先のパートナー事務所を紹介 |
専門家向けに相続業務ソフトを作ってきた株式会社ビービーシーが個人の方向けに作成した相続のソフトウェアです。申告書の作成はもちろん、財産目録や遺産分割協議の作成も行うことができます。また、法定相続情報一覧図の作成も行うことができ、相続税申告以外の手続きも必要な方にも有益となるシステムです。
2in1相続管理システム【パーソナル版】はソフトのインストールが必要で、1台のパソコンでのみ利用できるため、遠方の家族と共有して利用するには少し不向きとなっています。
なお、ソフトでの相続登記やその他の相続手続きには対応していません。
Excelで相続税申告書
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
18,000円 | 相続税の計算・相続税申告書の作成・土地評価明細書の作成 |
今村圭一税理士事務所が運営するサービスです。エクセルで相続税申告書が作成できる点が、他のソフトとは異なります。
関数などが設定されているため、情報を入力すると相続税の計算や必要なデータの反映が行われます。また、土地評価明細書の作成もエクセルでできます。エクセルがあれば、どのパソコンでも利用することができるため、遠方の家族へデータとして共有するなどの方法を行うことができます。
無料体験版も用意されてますが、利用上の制限があります。制限なく利用する場合は有料版を利用する必要があります。エクセルに慣れている方、申告が必要な財産や評価方法を知っている方には使いやすいと思います。
なお、エクセルでの相続登記やその他の相続手続きには対応していません。
TASKI
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
77,000円 | 相続税の計算・相続税申告書の作成 | 税理士へ無料相談可能 | 提携税理士へ依頼可能 |
TASKI株式会社が運営する相続税申告書作成ソフトです。必要書類を収集、情報を入力すると相続税申告書が作成されます。
不明点は税理士へ無料で相談できるほか、作成した申告書に不備がないか税理士のチェックを受けることができます。相続税の計算までは無料で、申告書の出力を行うのに77,000円必要となります。入力方法に関する解説も記事形式で用意されています。
なお、ソフトでの相続登記やその他の相続手続きには対応していません。
エピログ相続
価格 | 機能 | サポート | 保障 |
99,000円 | 相続税の計算・相続税申告書の作成 |
Inheritech株式会社が運営している相続税申告書作成ソフトです。相続人の特定から申告書の作成まで行うことができます。一部は対象外ですが、土地の評価もシステムで完結できます。
相続税の計算までは無料で行うことができ、その他の機能を使いたい場合は99,000円の支払いが必要となります。相続の状況がシンプルな場合に利用できるシステムなため、未成年者控除や代償分割・換価分割が必要な場合は利用できないとされています。
なお、ソフトでの相続登記やその他の相続手続きには対応していません。
国税庁のホームページでは相続税申告書作成コーナーがないので注意
国税庁では所得税の確定申告書等作成コーナーはありますが、相続税申告書作成コーナーはありません。
また、確定申告書等作成コーナーで相続税申告書を作成することもできません。国税庁ではe-taxや民間の税務会計ソフトを利用し、相続税申告書を作成するように回答しています。
国税庁では相続税申告書の様式はダウンロードできるがエクセルはない
国税庁のホームページでは相続税申告書をPDFでダウンロードすることができます。しかし、エクセルやワード形式での配布はありません。
エクセルで相続税申告書を作成したい場合は、民間で販売されているエクセルをダウンロードし、情報を入力する必要があります。
国税庁のホームページでは相続税申告の要否判定や相続税の計算はできる
国税庁のホームページでは「相続税の申告要否判定コーナー」があり、そこでは相続税申告の要否や相続税の計算を行うことができます。財産の内容や金額を入力すると情報が反映され、相続税申告の要否や相続税の計算結果が出てきます。
そもそも相続税申告が必要かどうか分からない方は要否判定コーナーを使って、申告が必要かどうか、相続税がどれくらいかかるのか明確にされることをおすすめします。
相続税申告を自分で行う際の注意点
ソフトの利用の有無にかかわらず、自分で相続税申告を行う際の注意点について解説します。
注意をおろそかにすると税務調査リスクや相続税の過払いなどの危険性があります。
申告漏れがあると税務調査の可能性がある
相続税の対象となる財産は、すべて申告する必要があります。申告が漏れてしまうと税務調査に入られる可能性が高くなります。
どの財産が相続税の対象となるのか知っておくのはもちろん、被相続人のお金の動きから把握することが重要です。万が一、申告漏れが発覚した場合は、正しい金額で修正申告を行います。
そのため、財産の洗い出しまでサポートしてくれるソフトを使った方が申告漏れのリスクを減らすことができます。
財産の評価を適切に行わなければいけない
財産の評価を適切に行わないと、過少申告加算税を課されたり、相続税の過払いにつながる可能性があります。相続税の財産評価方法には決められたルールがあるため、ルールに則って評価を行います。
評価には専門的な知識が必要となるため、評価方法の解説や機能が充実したソフトを使うことをおすすめします。
相続税の個別具体的な相談は税理士か税務署で
相続税申告を自分で行う場合、申告が必要な財産かどうか、評価方法などで不明点が出てきます。その際に相談できるのは税理士か税務署のどちらかです。
個別具体的な回答を税理士以外が回答するのは税理士法で禁止されているため、ソフトを運営している企業は基本的に回答できません。
細かく質問しながら進めたい方は税理士に依頼する、どうしてもわからないところだけ質問したい方はソフトを使いながら税務署の相談を利用すると良いです。
評価の難しい財産があれば税理士に依頼する
海外資産や非上場株式などがあれば、自分ではなく、税理士へ依頼することをおすすめします。これらの財産は評価方法が難しく、自分で行うと税務調査リスクが高くなります。
また、減額できる余地が大きく、評価額も高い土地がある場合も税理士へ依頼した方が良いかもしれません。自分で申告して抑えられる税理士費用よりも、税理士に依頼して安くなる相続税額の方が大きくなる可能性が高いからです。
反対に精緻に評価しても減額があまり望めない場合は、税理士に依頼するよりも自分で申告した方が費用を抑えられる可能性が高いです。
注意点を踏まえて、自分で相続税申告を行うのか、税理士に依頼するのか迷っている方は、以下のページでメリットやデメリットなどを確認いただき、判断されることをおすすめします。
相続税申告ソフトでbetter相続申告が優れている理由
ここまで相続税申告を自分で行うためのソフトや、自分で相続税申告を行う時の注意点について解説しました。
注意点なども踏まえて、『better相続申告』が相続税申告を自分で行うためのソフトとして優れている理由について解説します。
申告漏れを防ぐため、税理士が行うようなアンケートを搭載
better相続申告では、初めに財産の洗い出しを細かく行います。税理士に依頼した際に初回面談で確認をが行うような財産の洗い出しに関するアンケート内容となっていて、質問に回答することで申告が必要な財産の有無を確認することができます。
財産の洗い出しを細かく行うことで、自分で相続税申告を行う際に発生しやすい申告漏れを防ぎ、税務調査リスクを減らすことができます。
財産に応じた必要書類のリストアップ機能がある
財産に関するアンケートや相続人の情報から、税務署に提出が必要となる書類をリストアップします。一般的に公開されている必要書類の中には取得しなくてもよいものも含まれていますが、better相続申告では取得する必要のある書類をリストアップすることで無駄を省きます。
また、書類の内容や取得方法についての解説も充実しています。
財産の評価方法も丁寧に解説
自分で相続税申告を行う上でつまずきやすいのが財産の評価です。better相続申告では、ただ財産の評価額を入力させるだけでなく、財産の評価方法についての解説も充実しています。
経過利息や二次相続の計算ができる
better相続申告では計算の難しい経過利息や二次相続を踏まえた遺産分割も行うことができます。システムの中に専用のエクセルがあり、そこへ情報を入力すると自動で計算がされます。
効率的に相続税申告の手続きが進められ、税理士に依頼しなければ難しかったようなこともソフトで行うことができます。
土地評価明細書を作成できる
better相続申告では、土地の評価に必要な計算や土地評価明細書の作成を行うことができます。
土地の面積や補正率などを入力すると土地の評価額が自動で算出されるため、難しい計算を行う必要はありません。
また、土地評価に関する解説も充実しているため、初めての方でも自分で土地評価を行うことができます。
システムの不明点は質問し放題
better相続申告を使うなかで入力の不明点やシステムの使い方で迷った場合には、無料で相談することができます。メールや電話など様々な方法で質問でき、回答も当日から2営業日以内には返ってきます。
相続税申告書の提出方法や納付書の書き方まで解説
better相続申告では情報を入力すると相続税申告書が自動で作成されます。それだけではなく、申告書と必要書類のまとめ方や納付書の出力まで行うことができます。
相続税申告書の提出までサポートし、最後まで調べる手間や時間を省くことができます。
大手金融機関とも提携している
better相続は大手金融機関と提携している数少ないサービスです。個人情報の取り扱いなどにも十分に配慮しているため、安心してご利用できる信頼性の高いサービスです。
不動産の名義変更(相続登記)もセットでできる
相続が発生した際、ほとんどの場合は土地や建物の名義変更をする必要があります。そのため、相続税申告とは別に、相続登記の申請が必要になります。
better相続は、相続税申告だけでなく、相続登記のソフトもセットで利用することが可能です。他のソフトでは相続登記の申請書を作成することはできないため、相続登記も自分でやりたいと考えている方にはおすすめのサービスです。
相続登記システムの詳細はこちらからご確認いただけます。
相続税申告だけでなくその他の相続手続き全般の全体像や進め方などもわかる
相続が発生したら、相続税申告や相続登記だけでなく、役所や金融機関、保険、年金など様々な手続きが必要となります。
better相続では、様々な相続手続きの全体像や進め方がわかるbetter相続手続きガイドを提供しています。また、相続手続きで不安な点や、今後の進め方の相談などが無料相談が可能です。
相続手続きのシステムの詳細は以下からご確認いただけます。
better相続申告を使って自分で相続税申告を行った方の声
実際にbetter相続申告を使って、自分で相続税申告を行った方の声をご紹介します。
他の口コミや具体的な声を確認されたい方はこちらをご確認ください。
M・K様(東京都・60代男性・満足度5/5)
所定の欄に数字等を入力すると自動的に申告書が作成され、とても助かりました。
手書きで作成し始めていましたが、自力だけではきっと間違いも生じただろうし、きれいに印字された申告書を提出でき、納付書まで出力できて大変良かったです。
K・I様(東京都・60代男性・満足度5/5)
相続自体は非常にシンプルな内容(不動産と預貯金だけ)であったため、税理士に依頼するほどでもなく、ただ自分自身だけでの申告も大変そうだと感じ、better相続を利用しました。
システムの流れに沿って、財産の洗い出しを行うと、気付いていなかった子供名義の保険や還付金などが財産にあたることを知り、better相続を利用していなければ漏れるところであったと今思うとヒヤヒヤです。
利用して本当によかったと思います。
T・W様(神奈川県・50代男性・満足度5/5)
総じて非常によくできたシステムであったと思いました。自然な流れで申告までたどり着くことができました。
FAQにも、入力フォームにも、非常に詳しい説明がありました。他の書籍やウェブサイトも色々見ましたが、それらと比べてもbetter相続の説明が詳しかったり、わかりやすかったです。
税務調査リスクを下げて短期間で、自分で相続税申告を行うならbetter相続申告
数多くある相続税申告ソフトの中でも、better相続申告は、申告漏れを防ぐためのアンケートや財産の評価方法の解説が充実しています。
多くの方が知識ゼロの状態から1~2か月で相続税申告を作成、相続税申告書の提出まで自分で行っています。
多くの方から高い評価のあるbetter相続申告を利用してみてはいかがしょうか。
監修者情報
徳永 和喜(公認会計士)
高校卒業して就職後、一念発起して公認会計士試験合格。
2018年から株式会社better創業メンバー取締役としてbetter相続Webアプリケーション開発に従事。公認会計士/税理士とエンジニアを兼務しながら、相続税申告の案件にも携わる。
2022年10月、経営統合により辻・本郷ITコンサルティング株式会社の執行役員就任。better相続事業部長として、自分で相続税申告や相続登記を行う方へより良いサービスの提供を目指している。